白鳥神社の新作絵馬3種類について

企画・原画/東大寺 狹川普文長老                 
特別協力/結 SAN MARINO(サンマリノ共和国大使館特約店)

絵馬3種類:新規制作の趣旨

 東大寺大仏殿江戸期再興の折、大屋根を支える大虹梁の巨木2本が、元禄15年(1702)に日向国霧島山系(現在の宮崎県えびの市白鳥神社の境内)で見つかったことに感謝し、山中から海岸まで運ぶ作業は薩摩の人々が尽力された歴史を顕彰するために、霧島山系の象徴である白鳥神社に伝わる宝物からヒントを得て、絵馬にその気持ちを託しました。

大仏殿虹梁の搬送(日向国霧島山系から奈良の東大寺へ)

 奈良時代に創建された東大寺大仏殿は平安期に戦乱で焼失しますが、鎌倉時代に創建当初の規模で再興が成し遂げられます。しかし戦国時代の永禄10年(1567)に再び戦災で焼失し、本尊の盧舎那大仏尊像は120年近く雨ざらしのままになります。大勧進になった公慶上人は貞享元年(1684)から全国をくまなく勧進行脚しながら資材を集めますが、大屋根を支える虹梁の材木がなかなか見つかりませんでした。

 そうした中、霧島山系の白鳥神社境内周辺から高さ約54mの赤松の巨木2本が見いだされ、すぐに現地を訪れた公慶上人は傑出した良材であることを確認されました。

 翌年、薩摩藩の協力を得て切り出され、標高730mからの急な斜面を迂回しながら海岸まで運ばれ、船に載せられた巨木2本は瀬戸内海を通って淀川~木津川を遡り、木津からは道行く多くの人々が寄進曳きとして参加し、大仏殿まで搬送されました。

 虹梁は宝永2年(1705)3月に大仏殿の屋根裏に取り付けられ、宝永6年(1709)3月21日より4月8日まで、盛大に大仏殿落慶供養が厳修されます。明治大修理の折には下がっていた大虹梁が鉄骨で補強され、今も11万枚の瓦が載る大屋根を支えています。

絵馬3種類の絵柄について

 なかなか見つからなかった赤松の巨木2本が白鳥神社の境内から見いだされたことは、白鳥神社の御祭神である日本武尊(ヤマトタケルノミコト)のご加護に他なりません。また、霧島山中から奈良までの搬送作業は苦難の連続でしたが、薩摩藩をはじめ九州の多くの人々の尊いご尽力で実現したことを忘れてはなりません。

①これらの絵馬は正月向けの干支絵馬では無いので、神社に返納して貰う必要はありません。御祭神と皆さんが繋がる護符としてご自宅に飾って戴ければ幸いです。手に取られる皆様にも神仏習合の慈悲の理念が届きますよう願っております。

②制作枚数は各100枚づつで総計300枚限定です。全て神社でご祈願して戴いております。

③絵馬の制作経費とオンライン運営維持費は「結SAN MARINO」のオーナーが全額負担されていますが、経費などを除いた収益は白鳥神社に奉納されることになっています。

④従来のシルク印刷では無く、デジタル処理して作成した最新のインクジェット印刷方式です。

 紐も絵柄に合わせて色彩を選んでいます。

(1)仁王絵馬

 白鳥神社の鳥居近くに安置されている石造の仁王尊阿吽像です。欠損している箇所もありますが、造像当初のお姿を想像して描きました。
 横24cm×縦15cm

   1枚 1,500円(消費税込み)
   自立用の足2個と専用の紙袋付き

 

(2)雲龍絵馬

 社殿の柱に龍と瑞雲が巻きついた彫刻が残っています。これは「雲龍巻柱」という宮崎県や鹿児島県などの南九州だけに見られる社寺の彫刻装飾のようですが、瑞雲と共に飛び出る龍が表現されています。  
 横24cm×縦15cm

   1枚 1,500円(消費税込み) 
   自立用の足2個と専用の紙袋付き

(3)狛犬絵馬

 白鳥神社の神域を見守る石造の狛犬一対の内、阿像を描きました。少し上向きの表情と大きな口が特徴的です。
 横17.4cm×縦11cm

   1枚 700円(消費税込み) 
   自立用の足2個と専用の紙袋付き

絵馬の購入方法について

☆絵馬の購入に関しては白鳥神社に面倒をおかけしないよう、えびの市地方創世特命大使でサンマリノ共和国特約店「結SAN MARINO」を経営されているオーナーに無理を言って、その店のオンラインショップを利用して購入出来るようにお願いしました。但し、総計300枚が完売した時点で受付は終了します。

☆本来は白鳥神社にお参りして購入して戴くのが理想ですが、全国の皆さんに平等に認識して戴くためには、ホームページを通して遠近関係なくご覧戴く方が良いと判断したもので、その点ご了承下さい。管理を徹底するため、絵馬の裏側に001番から300番まで通し番号をつけています。

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